平成1(行コ)8

 行政処分取消請求控訴事件

 平成2年10月31日

 大阪高等裁判所

 行政

 １　大阪府公文書公開等条例（昭和５９年大阪府条例第２号）の趣旨，目的及び構成からすれば，実施機関である大阪府知事が同条例に基づく適式な公文書公開請求を拒絶できるのは，同条例８条及び９条の各号所定の非公開事由のある場合に限られ，しかも，この非公開事由があることは実施機関である大阪府知事において主張立証しなければならないとした事例（差戻前）　２　大阪府公文書公開等条例（昭和５９年大阪府条例第２号）に基づいてした知事交際費の具体的な支出金額及び支出内容を記載した現金出納簿等の文書の公開請求に対して府知事のした非公開決定が，同文書は，同条例が公文書公開制度の適用除外条項として定める「府の機関又は国等の機関が行う調査研究，企画，調整等を公正かつ適切に行うことに著しい支障を及ぼすおそれのある」もの（８条４号），「府の機関又は国等の機関が行う取締り，監督，立入検査，許可，認可，試験，入札，交渉，渉外，争訟等の事務に関する情報であって，公にすることにより，当該若しくは同種の事務の目的が達成できなくなり，又はこれらの事務の公正かつ適切な執行に著しい支障を及ぼすおそれのある」もの（同条５号）その他の非公開事由のいずれにも該当しないとして，取り消された事例（差戻前）

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