裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
昭和61(行ウ)23
- 事件名
行政処分取消請求事件
- 裁判年月日
平成2年3月15日
- 裁判所名
大阪地方裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
1 市教育長がした就学援助非認定処分について,市教育委員会に対する不服申立てがされ,市教育長がこれに対する異議申立て棄却決定をした場合において,原告が市教育委員会を被告とする異議申立て棄却決定の取消しの訴えを審査請求について裁決をしないことの違法確認の訴えに交換的に変更し,被告がその訴えの変更に異議を述べた場合につき,この訴えの変更は民事訴訟法232条の要件を満たすものとして適法であり,当該訴訟の審理の対象は,原告が追加した不作為違法確認の訴え及び被告の不同意によりその取下げの効果が生じなかった前記棄却決定取消しの訴えの両者であるとした事例 2 市教育委員会の就学援助認定又は非認定に関する処分権限が市教育長に委任されている場合において,教育委員会は,教育長の処分権限の行使を指揮監督する上級行政庁に該当するから,教育長がした就学援助非認定処分に対する行政不服審査法所定の不服申立てについては,教育委員会に対する審査請求のみが認められ,教育長に対する異議申立ては認められないとした事例 3 市教育委員会の就学援助認定又は非認定に関する処分権限が市教育長に委任されている場合において,教育長が非認定処分をするとともに,教育委員会に対して異議申立てができる旨の教示をし,前記処分を受けた者が教育委員会に対して「異議申立書」と題する書面を提出した場合につき,同書面の内容,形式及び前記教示の内容に照らし,同書面の提出により行政不服審査法に基づく審査請求がされたものと認められた事例 4 市教育委員会の就学援助認定又は非認定に関する処分権限の委任を受けて市教育長がした非認定処分についての教育委員会に対する審査請求に対して教育長が異議申立棄却決定をした場合につき,市教育委員会に対し前記異議申立棄却決定の取消しを求める訴えを被告適格を欠くものとして却下し,教育委員会に対し審査請求について裁決をしないことの違法確認を求める訴えを認容した事例
- 裁判要旨
- 全文