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行政事件 裁判例集

事件番号

 平成16(行コ)17

事件名

 法人税更正処分等取消請求控訴事件(原審・松山地方裁判所 平成11年(行ウ)第7号)

裁判年月日

 平成18年10月13日

裁判所名

 高松高等裁判所

分野

 行政

判示事項

 船舶の製造等を業とする会社が租税特別措置法(平成4年法律第14号による改正前)66条の5第1項の国外関連者との間でした船舶建造請負契約に,同条の移転価格税制を適用してされた法人税の更正処分が,適法とされた事例

裁判要旨

 船舶の製造等を業とする会社が租税特別措置法(平成4年法律第14号による改正前)66条の5第1項の国外関連者との間でした船舶建造請負取引に,同条の移転価格税制を適用してされた法人税の更正処分につき,棚卸資産の売買取引に関して独立企業間価格を算定する方法には,独立価格比準法の他に,再販売価格基準法,原価基準法及びその他の方法が認められているところ,課税庁が,これらのうちのいずれの方法を採るべきかについては規定がなく,課税庁の判断にゆだねられているところ,独立価格比準法は,法人と国外関連者との取引に係る棚卸資産と同種の棚卸資産について,特殊の関係にない売手と買手が,国外関連取引と取引段階,取引数量その他の条件が同種の状況の下で売買した場合のその取引の対価の額に相当する金額をもって独立企業間価格とする方法であり,同方法は,理論的には最も適切かつ容易な方法であって,基本的に他の方法よりも優れていることからすれば,前記税務署長が独立企業間価格を算定するに当たり,独立価格比準法を採用したことは相当と認められるなどとして,前記更正処分を適法とした事例

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