裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
平成15(行ウ)649
- 事件名
違法公金支出差止等(住民訴訟)請求事件
- 裁判年月日
平成18年11月10日
- 裁判所名
東京地方裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
一部事務組合が行っているエコセメント事業は違法であり,市が,同組合に対して支出した負担金のうち同事業に係る分は違法な公金の支出に当たるとして,地方自治法242条の2第1項4号に基づき,市長に対してされた,市長個人に損害賠償請求をすることを求める請求が,棄却された事例
- 裁判要旨
一部事務組合が行っているエコセメント事業は違法であり,市が,同組合に対して支出した負担金のうち同事業に係る分は違法な公金の支出に当たるとして,地方自治法242条の2第1項4号に基づき,市長に対してされた,市長個人に損害賠償請求をすることを求める請求につき,市長がしたエコセメント化施設の導入という政策の選択が,市長の裁量権を逸脱し,又は濫用した場合に当たると認められないから,地方自治法2条14項に違反して違法であるとはいえず,また,前記組合がした事務の執行については,前記組合の組織団体である地方公共団体の長は,前記事務の執行が著しく合理性を欠き,そのため前記事務の執行のために必要な財務会計上の措置に予算執行の適正確保の見地から看過し得ない瑕疵が存する場合でない限り,前記事務の執行を尊重しその内容に応じた財務会計上の措置を採るべき義務があり,これを拒むことは許されないものと解するのが相当であるところ,前記組合が前記事業を営むエコセメント化施設を設置することを決定したことが,著しく合理性を欠き,そのためその事務の執行のために必要な財務会計上の措置に予算執行の適正確保の見地から看過し得ない瑕疵が存するとは認められないことなどからすれば,前記支出が違法であるとはいえないとして,前記請求を棄却した事例
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