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行政事件 裁判例集

事件番号

 平成17(行コ)223

事件名

 損害賠償代位請求控訴事件(原審・静岡地方裁判所平成14年(行ウ)第18号)

裁判年月日

 平成19年11月28日

裁判所名

 東京高等裁判所

分野

 行政

判示事項

 清掃工場建設工事の請負契約についての指名競争入札において談合が行われた結果,落札価格が不当に高くなり,市が損害を被ったとして,地方自治法(平成14年法律第4号による改正前)242条の2第1項4号に基づき,怠る事実の相手方である建設会社に対してされた,不当に高額となった工事代金相当額等の損害賠償請求が,棄却された事例

裁判要旨

 清掃工場建設工事の請負契約についての指名競争入札において談合が行われた結果,落札価格が不当に高くなり,市が損害を被ったとして,地方自治法(平成14年法律第4号による改正前)242条の2第1項4号に基づき,怠る事実の相手方である建設会社に対してされた,不当に高額となった工事代金相当額等の損害賠償請求につき,前記入札の参加業者のうち5社においては,前記入札より前に,受注機会の均等化を計るため,相談により受注予定者を決めることとし,その決め方の基本ルールを合意していたことが推認されるが,前記5社以外のアウトサイダーが入札業者に指名された場合は,アウトサイダーの協力なくして談合に基づく受注をすることはできないので,その協力についての具体的な立証が必要となるとした上,前記入札においては,アウトサイダー2社が参加していたところ,その協力を認めるに足りる証拠はないから,前記談合の成立を認めることはできず,市が損害賠償請求権を有しているとは認められないとして,前記請求を棄却した事例

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