平成20(行ウ)35

 中止命令処分取消請求事件

 平成20年9月19日

 大阪地方裁判所

 行政

 警察署長が，土木工事事業等を業とする会社の代表取締役に対してした，建築会社に解体工事の下請発注を要求する現場に指定暴力団の構成員である者を立ち会わせたり，その暴力的要求行為を助けてはならないことを内容とする，暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律１２条２項に基づく中止命令の取消しを求める訴えが，解体工事が既に終了しているので訴えの利益がないとして，却下された事例

 警察署長が，土木工事事業等を業とする会社の代表取締役に対してした，建築会社に解体工事の下請発注を要求する現場に指定暴力団の構成員である者を立ち会わせたり，その暴力的要求行為を助けてはならないことを内容とする，暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律１２条２項に基づく中止命令の取消しを求める訴えにつき，前記工事は既に終了しているので，今後前記命令に違反する行為が行われる余地はなく，前記工事が終了する以前に違反行為がされた事実も認められない上，前記の者の会社が公共工事に係る指名停止を受けたのはその業務に関し暴力団を利用したからであり，前記命令が取り消されたとしても指名停止が解除されるわけではないことからすると，前記命令の取消しを受けることによって法律上の利益を回復する余地はなく，訴えの利益を欠くとして，前記訴えを却下した事例

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