裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
平成19(行ウ)775等
- 事件名
青色申告承認取消処分取消等請求事件
- 裁判年月日
平成20年10月31日
- 裁判所名
東京地方裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
法人税法127条1項3号に該当する事由があるとしてした青色申告承認取消処分及び国税通則法68条1項に該当する事由があるとしてした重加算税賦課決定処分の各取消請求が,いずれも棄却された事例
- 裁判要旨
法人税法127条1項3号に該当する事由があるとしてした青色申告承認取消処分及び国税通則法68条1項に該当する事由があるとしてした重加算税賦課決定処分の各取消請求につき,法人税法127条1項3号所定の隠ぺい又は仮装とは,国税通則法68条1項所定の隠ぺい又は仮装と同義であり,重加算税の賦課要件を満たすというためには,過少申告行為とは別に隠ぺい又は仮装と評価すべき行為が存在し,これに合わせた過少申告がされたことを要するが,架空名義の利用や資料の隠匿等の積極的な行為が存在したことまで必要であると解するのは相当でなく,納税者が,当初から所得を過少に申告することを意図し,その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上,その意図に基づく過少申告をした場合にも前記賦課要件を満たすと解すべきである(最高裁平成7年4月28日第二小法廷判決・民集49巻4号1193頁参照)ところ,平成12年7月3日付け「法人税の重加算税の取扱いについて(事務運営指針)」は,前記最高裁判決を前提とした上で実務上の取扱の指針を定めたものと解され,その各条項は前記最高裁判決の示した判断基準と整合するように解釈されなければならないから,第1の3柱書所定の「相手方との通謀又は証ひょう書類等の破棄,隠匿若しくは改ざんによるもの」に続く「等」には,前記最高裁判決にいう「当初から所得を過少に申告する(中略)意図を外部からもうかがい得る特段の行動」に該当するものはすべて含まれると解するのが相当であるとした上,前記特段の行動に当たる事実が認められるから,前記各処分は適法であるとして,前記各請求を棄却した事例
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