裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
平成21(行ス)1
- 事件名
執行停止申立却下決定に対する抗告事件(原審・大阪地裁平成20年(行ク)第89号)
- 裁判年月日
平成21年3月18日
- 裁判所名
大阪高等裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
学校設置条例(昭和39年大阪市条例第57号)の一部を改正する条例(平成20年大阪市条例第86号)の制定によって養護学校が廃止されたことが,抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるとされた事例
- 裁判要旨
学校設置条例(昭和39年大阪市条例第57号)の一部を改正する条例(平成20年大阪市条例第86号)の制定によって養護学校が廃止されたことにつき,地方公共団体が行う条例の制定は,一般的,抽象的な法規範を定立する立法作用の性質を有するものであり,原則として個人の具体的な権利義務ないし法的利益に直接の法的効果を及ぼすものではないから,抗告訴訟の対象となる処分には当たらないが,他に行政庁の具体的な処分を経ることなく当該条例自体によって,その適用を受ける特定の個人の具体的な権利義務ないし法的利益に直接影響を及ぼすような例外的な場合には,当該条例の制定行為は行政処分に当たるところ,前記条例が施行されれば,教育委員会の児童に対する就学すべき学校の指定通知の撤回等の具体的な処分を待つまでもなく,児童と市との間の在学関係は終了することになるから,行政庁の他の処分を待つまでもなく,在学児童ら及びその保護者らの個別,具体的な権利義務ないし法的利益に直接影響を及ぼすものであるとして,前記条例の制定が,抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるとした事例
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