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行政事件 裁判例集

事件番号

 平成20(行ウ)3

事件名

 路線廃止処分無効確認等請求事件(差戻前の上告審・最高裁第二小法廷平成18年(行ヒ)第137号等)  

裁判年月日

 平成21年9月15日

裁判所名

 鹿児島地方裁判所

分野

 行政

判示事項

 市道の払下げのために市長が行った市道の路線廃止処分が道路法10条1項前段の要件を満たさないなどとして,当該市道に面してホテルを経営する法人が市長に対してした前記処分の無効確認請求が,棄却された事例

裁判要旨

 市道の払下げのために市長が行った市道の路線廃止処分が道路法10条1項前段の要件を満たさないなどとして,当該市道に面してホテルを経営する法人が市長に対してした前記処分の無効確認請求につき,同項前段の規定は,市町村長をして,市町村道の具体的な利用状況を十分勘案させた上,市町村道を一般交通の用に供する必要がないか否かの判断を適正に行わせ,市町村道の廃止について路線廃止処分をするか否かについての市町村長の合理的な裁量権の行使を要求しているものと解されるところ,当該市道は,工場の敷地内通路のような状況にあり,一般の住民の交通と工場間関係者の交通とが交錯することは,交通事故発生の危険性を増大させる抽象的なおそれがあり,客観的に一般交通の用に供するに適さない状況があると評価し得ること,前記工場周辺は,前記処分に伴う道路整備計画により,前記路線廃止後も従前の道路交通が確保される予定であること等から,市長の判断には合理的な根拠があり,前記処分に重大かつ明白な違法性は認められないとして,前記請求を棄却した事例

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