裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
平成21(行コ)117
- 事件名
土地収用補償金請求控訴事件(原審 東京地方裁判所平成20年(行ウ)第32号)
- 裁判年月日
平成22年1月28日
- 裁判所名
東京高等裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
土地収用に係る裁決手続において,裁決手続開始の登記時の所有者から権利を承継した者がした,収用委員会に対する収用裁決のうち損失補償額の増額変更を求める訴えが,原告適格を欠くとして却下された事例
- 裁判要旨
土地収用に係る裁決手続において,裁決手続開始の登記時の所有者から権利を承継した者がした,収用委員会に対する収用裁決のうち損失補償額の増額変更を求める訴えにつき,土地収用法133条3項が起業者に対して訴訟を提起できる者として定めている「土地所有者」とは,裁決手続において,起業者に対して自らの権利を対抗できる被収用者,すなわち裁決手続開始の登記がされたときの「土地所有者」であると解すべきところ,開始登記時の所有者から権利を承継した者は,起業者に対抗できない者であるからこれに当たらず,起業者からこれらの者を積極的に裁決手続の当事者として扱うことにした事実もうかがえないから,前記の者は同項によって損失補償の訴えを提起することができるとされている「土地所有者」には当たらず原告適格を欠くとして,前記訴えを却下した事例
- 全文