平成21(行ウ)44

 村長解職請求署名簿の署名の効力に関する異議申立てに対する決定取消請求事件

 平成22年3月12日

 千葉地方裁判所

 行政

 解職投票により村長を解職された者が，選挙管理委員会がした解職請求署名簿の異議申立棄却決定の取消しを求める訴えに，訴えの利益が認められた事例

 解職投票により村長を解職された者が，選挙管理委員会がした解職請求署名簿の異議申立棄却決定の取消しを求める訴えにつき，同訴えの目的は，解職請求の署名簿の署名のうち，効力を有する署名が法定数を下回ることを確定して，解職投票を阻止し，又は既にされた投票を無効ならしめる趣旨であるところ，既に解職投票の結果，解職が確定した場合は，訴えの目的が消滅すると解されるところ，前記の者は解職投票後に同投票の効力に関する適法な異議の申立てを行い，これが却下されるや，適法な審査請求を行っており，現在審査中であるから，解職が確定しているとはいえず，また，前記訴えの結果，前記署名簿の有効署名が法定数を下回っているとの点が確定した場合は，それを前記解職投票の効力に関する争訟において主張することは許されるのであり，これが認められれば，同投票の効力が無効とされることになることからすれば，前記訴えの目的はなお消滅しておらず，訴えの利益は喪失しているとはいえないとして，訴えの利益を認めた事例

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