裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
平成21(行ウ)480
- 事件名
地位確認請求事件
- 裁判年月日
平成22年10月1日
- 裁判所名
東京地方裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
平成21年8月30日施行の衆議院(小選挙区選出)議員選挙において東京都第1区の選挙人であった者が,国に対して,次回に実施される衆議院(小選挙区選出)議員選挙において,一定の行政区画と人口比例で画定された選挙区割りに基づく選挙権を有する地位にあることの確認を求めた訴えが,却下された事例
- 裁判要旨
平成21年8月30日施行の衆議院(小選挙区選出)議員選挙において東京都第1区の選挙人であった者が,国に対して,次回に実施される衆議院(小選挙区選出)議員選挙において,一定の行政区画と人口比例で画定された選挙区割りに基づく選挙権を有する地位にあることの確認を求めた訴えにつき,衆議院(小選挙区選出)議員選挙における選挙区割りの決定は,唯一の立法機関である国会がその裁量により適切に決定することが要請されており,裁判所としては,国会が具体的に定めた選挙区割り等の選挙制度の仕組みが法の下の平等等の憲法上の要請に反するため国会の前記のような裁量権を考慮してもなおその限界を超えて決定されたものであり,これを是認することができない場合に,これが憲法に反する旨の判断をすることができるにとどまり,国会がその裁量権を行使して具体的な選挙制度を決定する前に,裁判所があるべき具体的区割り等の選挙制度を定め,有権者がそのような選挙区割りに基づく選挙権を有することの確認をすることは,三権分立の原理に反するものであるから,前記訴えは,法令の適用によって終局的に解決できる紛争を対象とするものであるということはできず,裁判所の権限外の事柄についての判断を求めるものであるというべきであって,「法律上の争訟」には当たらないとして,前記訴えを却下した事例
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