平成20(行ウ)16

 行政処分取消請求事件

 平成23年2月25日

 静岡地方裁判所

 行政

 市が土地区画整理法（平成１７年法律第３４号による改正前）５２条１項に基づいてした土地区画整理事業の事業計画決定の取消しを求める請求が，棄却された事例

 市が土地区画整理法（平成１７年法律第３４号による改正前）５２条１項に基づいてした土地区画整理事業の事業計画決定の取消しを求める請求につき，事業計画の具体的内容を定める判断は，施行地区とされる地域に関する諸般の事情を総合的に考慮した上で，政策的，技術的な見地から判断することが不可欠であり，行政庁の広範な裁量にゆだねられているところ，前記事業計画の決定に際しては，施行地区内の土地等の現況に係る事実の誤認は無いから，市の判断が重要な事実の基礎を欠くとはいえないこと，前記事業計画の内容については，設計の概要中の公共施設の配置が土地区画整理法６条８項等及び設計の概要の設定に係る技術的基準その他の法令に適合しないとはいえないこと，及び同法２条１項は土地区画整理事業が公共施設の整備改善及び宅地利用の増進を図る目的でなされることを明らかにしているから，事業計画を定めるに当たっては宅地利用の増進に係る考慮を欠いてはならないところ，前記事業計画を定めるに当たりかかる考慮を欠いているとはいえないことから，その内容が社会通念に照らし著しく妥当性を欠くものともいえないことからすれば，市の判断に裁量権の範囲の逸脱又は濫用があるとは認められないとして，棄却した事例

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