裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
平成22(行ウ)295
- 事件名
建築確認処分取消請求事件
- 裁判年月日
平成23年11月11日
- 裁判所名
東京地方裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
都市計画法29条に基づく開発行為の許可の違法が,建築基準法6条の2第1項に基づく確認の処分に承継されると主張して,当該建築物の敷地の近隣に居住する者らがした前記確認処分の取消請求が,棄却された事例
- 裁判要旨
都市計画法29条に基づく開発行為の許可の違法が,建築基準法6条の2第1項に基づく確認の処分に承継されると主張して,当該建築物の敷地の近隣に居住する者らがした前記確認処分の取消請求につき,開発許可の制度は,無秩序な市街化を防止して都市の健全で計画的な発展を図ることを趣旨とする市街化区域及び市街化調整区域の制度を担保し,かつ,良好な市街地を実現するために,開発行為に一定の水準を確保することを目的とするものである一方,建築確認の制度は,建築物の計画が,建築物の敷地,構造,設備及び用途に関する最低の基準を定めた建築基準関係規定に適合するかどうかの審査,確認をすることによって,国民の生命,健康及び財産の保護を図ることを目的としており,両制度はその目的を異にするものというべきであって,開発許可処分と建築確認処分とが同一の目的を達成するためにされるものとはいえないから,開発許可が違法なものである場合に,その違法性が建築確認に承継されるものとは解し難く,前記開発許可の適法性について判断するまでもなく,前記主張には理由がないとして,前記請求を棄却した事例
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