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行政事件 裁判例集

事件番号

 平成23(行ウ)43等

事件名

 誤納金還付請求事件(甲事件),過誤納金不還付決定等取消請求事件(乙事件)

裁判年月日

 平成24年12月18日

裁判所名

 神戸地方裁判所

分野

 行政

判示事項

 相続によって市所在の山林を取得したとして,同土地につき市長から固定資産税及び都市計画税の賦課決定をされてそれらを納付し続けてきた者が,前記土地が法律上存在していないことが別件訴訟で確定したのであるから,前記賦課決定は当然に無効であり,同人が払い続けてきた前記固定資産税等相当額はいずれも誤納金であるとしてした,市に対する不当利得返還等請求が一部認容された事例

裁判要旨

 相続によって市所在の山林を取得したとして,同土地につき市長から固定資産税及び都市計画税の賦課決定をされてそれらを納付し続けてきた者が,前記土地が法律上存在していないことが別件訴訟で確定したのであるから,前記賦課決定は当然に無効であり,同人が払い続けてきた前記固定資産税等相当額はいずれも誤納金であるとしてした,市に対する不当利得返還等請求につき,前記土地は,前記賦課決定当初から登記簿上は存在するものの実際には存在しない土地であったものと認められ,前記賦課決定は,課税客体という課税要件の根幹に関わる過誤を有するものであるところ,台帳課税主義とは,あくまで課税客体となる固定資産が存在することを前提として,その納税義務者及び課税標準につき特則を定めたものと解するのが相当であり,そもそも課税客体が存在しない場合に適用されるものではないから,前記賦課決定は当初から無効であるとして,前記請求を一部認容した事例

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