裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
平成27(行ヒ)221
- 事件名
個人情報一部不開示決定処分取消等請求事件
- 裁判年月日
平成28年3月10日
- 裁判所名
最高裁判所第一小法廷
- 分野
- 判示事項
1 個人情報の一部を不開示とする決定の取消しを求める訴えが,行政事件訴訟法14条1項本文の定める出訴期間を経過した後に提起されたものとされた事例
2 個人情報の一部を不開示とする決定の取消しを求める訴えが出訴期間を経過した後に提起されたことにつき,行政事件訴訟法14条1項ただし書にいう「正当な理由」があるとはいえないとされた事例
- 裁判要旨
1 京都府個人情報保護条例(平成8年京都府条例第1号)に基づく開示請求に対してされた個人情報の一部を不開示とする決定に係る通知書に,当該開示請求に対する応答として一部を開示するものである旨明示され,不開示とされた部分を特定してその理由が示されているという判示の事情の下においては,上記通知書が到達してから6か月を経過して提起された当該決定の取消しを求める訴えは,当該決定に係る個人情報の開示が実施された日から6か月以内に提起されたものであるとしても,行政事件訴訟法14条1項本文の定める出訴期間を経過した後に提起されたものである。
2 京都府個人情報保護条例(平成8年京都府条例第1号)に基づく開示請求に対してされた個人情報の一部を不開示とする決定に係る通知書において出訴期間の教示がなされていること,当該通知書の記載は不開示部分を特定して不開示の理由を付したものであること,当該通知書が開示請求者を代理する弁護士の下に到達した1週間後に当該決定に係る個人情報の開示が実施されたことなど判示の事情の下においては,当該決定の取消しを求める訴えが出訴期間を経過した後に提起されたことにつき,行政事件訴訟法14条1項ただし書にいう「正当な理由」があるとはいえない。
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