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行政事件 裁判例集

事件番号

 平成30(行ウ)182

事件名

 怠る事実の違法確認等請求事件

裁判年月日

 令和3年1月20日

裁判所名

 大阪地方裁判所

分野

判示事項

 内部構造の不良が主たる原因で地震により倒壊した市立小学校のブロック塀(高さ約1.9メートルの擁壁の上にブロック8段積み(高さ約1.6メートル)で設置されたもの)について,従前に建築基準法所定の定期の点検を受託していた業者及び校長の依頼により当該ブロック塀の点検をした職員に対し,市長が損害賠償請求を怠ることが違法であることの確認を求める住民訴訟において,上記業者及び職員が,当該ブロック塀の耐震対策状況の点検をすべき義務を負っていたとはいえないとされた事例

裁判要旨

 定期点検の受託業者の業務内容及び職員が校長から依頼された点検内容が,損傷,腐食その他の劣化の状況を目視観察や打診等の方法により点検することであったこと,当該ブロック塀の構造が建築基準法令に適合しないことが一義的に明らかであったといえるものではないことといった判示の事情の下においては,上記業者及び職員が,当該ブロック塀につき建築基準法令に適合しているか否かなどの耐震対策状況の点検をすべき義務を負っていたとはいえない。

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