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行政事件 裁判例集

事件番号

 平成29(行ウ)148

事件名

 納骨堂経営許可処分取消請求事件等

裁判年月日

 令和3年5月20日

裁判所名

 大阪地方裁判所

分野

判示事項

 墓地,埋葬等に関する法律10条1項に基づく経営許可がされた納骨堂の周辺に居住する者等が当該許可の取消訴訟の原告適格を有しないとされた事例

裁判要旨

 市長が墓地,埋葬等に関する法律10条1項に基づいてした納骨堂の経営許可の取消訴訟につき,次の⑴~⑸など判示の事情の下においては,納骨堂の周辺に居住する者等は,原告適格を有しない。
⑴ 大阪市墓地,埋葬等に関する法律施行細則8条が保護しようとしている生活環境の具体的な内容をうかがわせる規定は存在せず,納骨堂の付近の良好な生活環境を確保するための具体的な構造設備基準を定めた規定も存在しない。
⑵ 墓地,埋葬等に関する法律及び大阪市墓地,埋葬等に関する法律施行細則において,従前の宗教的感情と適合した生活環境を享受する利益を個々人の個別的利益として保護すべきものとする趣旨をうかがわせる規定は存在しない。
⑶ 納骨堂が設置,経営されることに起因して周辺住民に社会通念上受忍すべき限度を超える精神的苦痛が生ずるということは困難である。
⑷ 大阪市墓地,埋葬等に関する法律施行細則10条2号が納骨堂の構造設備として防火設備を設けることとした趣旨は,外部で発生した火災によって納骨堂に収蔵された焼骨が損傷等することを防止することにあると解される。
⑸ 墓地,埋葬等に関する法律10条1項又は2項が,納骨堂周辺に不動産を所有する者が火災による所有権の侵害を免れる利益,当該不動産価格の下落を受けない利益を個々人の個別的利益として保護すべきものとする趣旨を含むと解することはできない。

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