福岡家庭裁判所長

福岡家庭裁判所長

氏名  永井 尚子 (ながい なおこ)
生年月日 昭和35年2月20日生(東京都出身)

写真:福岡家庭裁判所長 永井 尚子

略歴

昭和62年 4月 東京地方裁判所判事補
平成 元年 4月 福岡地方・家庭裁判所判事補
平成 4年 4月 札幌家庭・地方裁判所判事補
平成 7年 4月 大阪家庭・地方裁判所判事補
平成 9年 4月 大阪家庭・地方裁判所判事
平成10年 4月 熊本地方・家庭裁判所判事
平成14年 4月 大阪家庭・地方裁判所判事
平成17年 4月 神戸家庭・地方裁判所尼崎支部判事
平成20年 4月 大阪高等裁判所判事
平成23年 4月 奈良家庭・地方裁判所判事
平成26年 4月 名古屋家庭裁判所判事部総括
平成29年 4月 大阪高等裁判所判事
平成29年 9月 神戸家庭裁判所判事部総括
令和 3年 7月 大阪家庭裁判所判事部総括
令和 4年11月 岡山家庭裁判所長
令和 6年 3月 福岡家庭裁判所長

ご挨拶

 令和6年3月9日付けで福岡家庭裁判所長に就任いたしました。
 裁判官に任官して約37年となりますが、その3分の2くらいを家庭裁判所で勤務してきました。
 福岡での勤務は2度目で、1度目の勤務は遡ること35年も前で、その2年目から2年間、福岡家裁で少年事件を担当しました。少年事件を担当するのは初めてであり、同僚や関係機関の方々から多くのことを教わり、少年の立ち直りを実感することもあり、少年事件に大きなやり甲斐を見いだすことができました。当時連載されていた人気漫画『家栽の人』もよく読んでいました。その後は家事事件や人事訴訟事件を担当することが増えましたが、家庭裁判所の仕事のやりがいを教わった原点の裁判所に32年振りに戻ることができたことを感慨深く感じています。
 さて、家庭裁判所は、家族や親族間の紛争の解決、相続や戸籍等に関する課題の解決、後見関係制度による法的支援、少年の立ち直りに必要な法的手続等という幅広い課題を適切に解決するのが使命であり、家族や人生に向き合うことの多い裁判所といえます。
 そのため、家庭裁判所を利用される方が、不安なく手続を利用できるように、手続等について丁寧に説明し、接することを心がけるとともに、裁判官、書記官、事務官、家庭裁判所ならではの専門性のある家庭裁判所調査官に加え、民間活力である家事調停委員や参与員が、事案に応じてチームを組んで課題解決に向けて取り組むのが特徴的です。
 さらに、よりよい司法サービスの提供を目指して各分野で裁判手続のデジタル化の検討が始められているところですが、福岡家裁は、東京・大阪・名古屋の各家裁とともに、全国で最も早い令和3年12月からウェブ会議による家事調停を始め、既に2年余りが経過しています。様々な理由で調停への出席が困難な場合に、対面に近い調停を利用していただけるようになりました。最近では、訴訟や審判の手続、家庭裁判所調査官の調査へとウェブ会議の利用が順次広がり、裁判所を訪れるご負担を軽減しながら手続を進められるようになりました。
 課題の多い時代ですが、家庭裁判所に求められる使命を十分に果たせるよう精一杯努力いたしますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。