裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
行政事件
- 事件番号
平成14(行ウ)14
- 事件名
違法支出金返還請求事件
- 裁判年月日
平成16年12月15日
- 裁判所名
奈良地方裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
市議会議員らが市から交付を受けた政務調査費の使用が違法であるとして,地方自治法(平成14年法律第4号による改正前)242条の2第1項4号後段に基づき,同議員らに対してされた不当利得返還ないし損害賠償の請求が,前記議員らが,調査に要する旅費や宿泊料等に政務調査費を使用したことが,同議員らの裁量の範囲を逸脱するとか裁量権の濫用であるとまではいえないとして,棄却された事例
- 裁判要旨
市議会議員らが市から交付を受けた政務調査費の使用が違法であるとして,地方自治法(平成14年法律第4号による改正前)242条の2第1項4号後段に基づき,同議員らに対してされた不当利得返還ないし損害賠償の請求につき,各議員の調査研究活動は,その調査対象の選定,調査方法,内容につき,議員としての調査研究の範囲を逸脱しない限り,議員のある程度自由な裁量にゆだねられていると考えられるから,政務調査先の選定,その調査方法,調査内容が,かかる裁量の範囲を逸脱するか裁量権の濫用がある場合,あるいはその点にかかる濫用等がない場合であっても,そのために使用した政務調査費の額が相当な範囲を超える場合に限り,政務調査費の使用は,違法又は法律上の原因がないこととなるとした上,前記議員らが,調査に要する旅費や宿泊料等に政務調査費を使用したことが,同議員らの裁量の範囲を逸脱するとか裁量権の濫用であるとまではいえないとして,前記請求を棄却した事例
- 全文