裁判例結果詳細
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行政事件
- 事件番号
平成14(行コ)3
- 事件名
怠る事実の違法確認請求控訴事件(原審・秋田地方裁判所平成12年(行ウ)第3号)
- 裁判年月日
平成14年11月27日
- 裁判所名
仙台高等裁判所 秋田支部
- 分野
行政
- 判示事項
県が体育協会に交付した補助金について,現実の使途に不正があったにもかかわらず,返還請求を怠っているものがあるとしてされた住民監査請求が,地方自治法242条2項所定の監査請求期間の制限を受けないとされた事例
- 裁判要旨
県が体育協会に交付した補助金について,現実の使途に不正があったにもかかわらず,返還請求を怠っているものがあるとしてされた住民監査請求につき,県財務規則は,知事は,補助事業者から実績報告を受け,報告に係る補助事業等の交付決定の内容等に適合すると認めたときは,交付すべき補助金等の額を確定すると規定しており,前記補助金についてもこの確定の手続が行われているところ,この県財務規則に基づく「補助金等の額の確定」は,普通地方公共団体内部における確認的な行為にすぎないのであって,それ自体は,住民監査請求の対象となる行為ではなく,さらに,前記監査請求が怠る事実としているのは,県財務規則が定める補助金等の返還命令による返還請求であるところ,同返還命令は,「補助金等の額の確定」が財務会計法規に違反して違法であること等が要件とされているわけではないから,特定の財務会計上の行為が財務会計法規に違反して違法であるか,又はこれが違法であって無効であるからこそ発生する実体法上の請求権の行使を怠る事実を対象として監査請求がされた場合には当たらないとして,前記監査請求は,地方自治法242条2項所定の監査請求期間の制限を受けないとした事例
- 全文