裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
行政事件
- 事件番号
平成11(行ウ)46
- 事件名
損害賠償請求事件
- 裁判年月日
平成13年11月30日
- 裁判所名
大阪地方裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
1 町が貸し付けた町有建物の対価が不当に低額であり,町はこれにより適正な対価との差額分相当の損害ないし損失を受けているとして,地方自治法(平成14年法律第4号による改正前)242条の2第1項4号の規定に基づき,町に代位して,同貸付け日以降,町長の地位にある者に対して損害賠償を,前記建物の借主に対して不当利得返還を求める各訴えが,それに先立つ監査請求は,1年の監査請求期間を超える期間にかかる損害,損失及び利得に係る部分につき不適法であるとして,却下された事例 2 町が貸し付けた町有建物につき,その対価が不当に低額であり,町に適正な対価との差額分相当の損害ないし損失を生ぜしめているとして,地方自治法(平成14年法律第4号による改正前)242条の2第1項4号の規定に基づき,町に代位して,同貸付け以降町長の地位にある者に対してされた損害賠償請求及び前記建物の借主に対してされた不当利得返還請求が,いずれも棄却された事例
- 裁判要旨
1 町が貸し付けた町有建物の対価が不当に低額であり,町はこれにより適正な対価との差額分相当の損害ないし損失を受けているとして,地方自治法(平成14年法律第4号による改正前)242条の2第1項4号の規定に基づき,町に代位して,同貸付け日以降,町長の地位にある者に対して損害賠償を,前記建物の借主に対して不当利得返還を求める各訴えにつき,財務会計上の行為が違法,無効であることに基づいて発生する実体法上の請求権の不行使をもって財産の管理を怠る事実とする監査請求において,同請求権が同財務会計上の行為のされた時点においてはいまだ発生しておらず,又はこれを行使することができない場合には,同実体法上の請求権が発生し,これを行使することができるようになった日を基準として同法242条2項の規定を適用すべきものと解するのが相当であるところ,前記損害賠償請求権及び不当利得返還請求権は,違法,無効な契約に基づいて発生する請求権であるが,継続的な法律関係に関する損害賠償請求権又は不当利得返還請求権は,損害あるいは損失及び利得の発生に応じて日々発生していく性質の請求権であり,契約締結時にその後の期間すべてについて損害賠償請求権又は不当利得返還請求権が発生したものと解することはできないものであるから,これを行使することができることとなった日を基準として前項の規定を適用すべきとした上で,同貸付け日以降51か月にわたる期間についての監査請求のうち1年の監査請求期間を超える日以前の損害,損失及び利得に係る部分は不適法であるとして,前記各訴えを却下した事例 2 町が貸し付けた町有建物につき,その対価が不当に低額であり,町に適正な対価との差額分相当の損害ないし損失を生ぜしめているとして,地方自治法(平成14年法律第4号による改正前)242条の2第1項4号の規定に基づき,町に代位して,同貸付け以降町長の地位にある者に対してされた損害賠償請求及び前記建物の借主に対してされた不当利得返還請求につき,前記建物は財産台帳上は普通財産として分類されていたが,その実質は借主である医師が町立診療所における業務を円滑に行うために設置された宿舎であると認められるから,行政財産に当たるところ,行政財産の貸付けについては,普通財産の貸付けについて定める同法237条2項は適用されず,前記建物の貸付けに違法な点はないとして,前記各請求をいずれも棄却した事例
- 全文