裁判例結果詳細

事件番号

昭和53(行ウ)4

事件名

事業認定取消請求,収用委員会裁決取消請求事件

裁判年月日

昭和58年11月28日

裁判所名

大津地方裁判所

分野

行政

判示事項

1 建設大臣が土地収用法に基づいてした天台寺門宗の総本山である宗教法人園城寺の寺域の一部に属する土地を国道バイパスの一部に供することを内容とする事業認定には,右事業認定以前に考慮の対象とされたことのある他の二つの代替案と比較検討してみても,同法20条4号に規定する要件の判断について裁量権のゆ越又は濫用はないとした事例 2 収用委員会が土地収用法65条1項2号により調査のために命じた鑑定の結果を審理手続に顕出しなかったことが,同項に規定する調査は審査手続の外において収用委員会が独自に心証を得るために行う資料収集手続であるから,その結果を審理手続に必ず顕出する必要はないとして,違法でないとされた事例 3 建設大臣が土地収用法に基づいてした天台寺門宗の総本山である宗教法人園城寺の寺域の一部に属する土地を国道バイパスの一部に供することを内容とする事業認定が,交通混雑の緩和等右バイパスの設置によって得られる公共の利益が甚だ大きいのに対し,他方,寺域の宗教的・文化的な価値の減少ないし右宗教法人の僧侶及びその信徒が被る信仰上の損失は比較的に小さいとして,同法20条3号に規定する要件を欠くものではないとされた事例 4 起業者が,建設大臣が土地収用法に基づいてした天台寺門宗の総本山である宗教法人園城寺の寺域の一部に属する土地を国道バイパスの一部に供することを内容とする事業認定の申請前に同法11条に規定する測量又は調査のための立入りをしなかったこと並びに同大臣が右事業認定をするに当たり同法22条に規定する意見の聴取及び同法23条に規定する公聴会の開催をしなかったことが,右各規定はこれらの手続を必ず行うことを義務付けているわけでなく,また,右の意見聴取又は公聴会開催の必要がないとした判断に裁量権のゆ越又は濫用もないとして,違法ではないとされた事例

裁判要旨

全文

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