裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
高等裁判所
- 事件番号
昭和57(う)302
- 事件名
議員における証人の宣誓及び証言等に関する法律違反被告事件
- 裁判年月日
昭和59年4月27日
- 裁判所名・部
東京高等裁判所 第一刑事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第37巻2号153頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一 外国在住の外国人について刑訴法二二六条による証人尋問の請求を受けた裁判官と外国裁判所に対し証人尋問の嘱託をする権限 二 日本国検事総長の免責付与によつて外国裁判所による嘱託証人尋問調書を取得したことが違法ではないとされた事例
- 裁判要旨
一 刑事事件の捜査ないし審理において事案の真相を明らかにするため国内に存在する証拠のみでは足りず、国外に存在する証拠について収集すべき必要性が高い場合には、相手国の受託が可能であり、かつ当該嘱託の実施が刑事手続全体の趣旨に特に反しないと認められる限り、刑訴法二二六条による証人尋問の請求を受けた裁判官は、外国裁判所に対し証人尋問の嘱託をなす権限を有する。 二 外国における嘱託証人尋問に際し、日本国において刑事訴追を受けるおそれがあることを理由に証言を拒否した証人に対し日本国検事総長において免責付与をして証人尋問調書を取得したことは、当該事実関係(判文参照)のもとにおいては違法ではない。
- 全文