裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
高等裁判所
- 事件番号
昭和42(う)1239
- 事件名
窃盗被告事件
- 裁判年月日
昭和42年9月26日
- 裁判所名・部
東京高等裁判所 第十刑事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第20巻5号601頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
判決に情状として起訴されていない犯罪に関する記載をしたことが違法とされた事例
- 裁判要旨
判決に、起訴にかかる犯罪の被害額が僅少である旨記載したのち、被害額が相当多額にのぼる余罪があることを記載してあり、事件の審理の際には、起訴事実に関する証拠調の終了前に、公訴事実に触れないで余罪だけについて述べた被告人以外の者や被告人の司法警察員に対する供述調書の証拠調をしており、判決の量刑が、起訴にかかる犯罪の被害額や罪質や弁償努力の状況に比し重いときは、起訴されていない犯罪をも量刑の資料として考慮したものとみられ、憲法第三一条の趣旨に違反し、この判決は、判決に影響を及ぼすことの明らかな量刑上の誤をおかしたものである。
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