裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
高等裁判所
- 事件番号
昭和35(う)1600
- 事件名
道路交通取締法違反業務上過失致死被告事件
- 裁判年月日
昭和35年12月12日
- 裁判所名・部
東京高等裁判所 第二刑事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第13巻9号648頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一、 刑法第二一一条にいわゆる業務の意義 二、 道路交通取締法第七条第一項に違反した無謀操縦継続行為と右行為継続中惹起された業務上過失致死傷の行為とは刑法第五四条第一項前段にいわゆる想像的競合となるか
- 裁判要旨
一、 刑法第二一一条にいわゆる業務とは、各人が社会生活上の地位に基き、反覆継続して行う仕事であつて、一般に人の生命、身体に対する危険を伴うものをいい、その仕事が職業としてまたは職業に関連してなされたものか否か、あるいは報酬もしくは利益を伴うものか否かは、これを問わない。 二、 道路交通取締法第七条第一項に違反して無謀な操縦を継続した行為と右行為を継続中たまたまその業務上遵守すべき必要な注意を怠つたことによつて惹起された継続的性質を有しない業務上過失致死傷の行為とは、それぞれ別個独立の行為であつて、かかる場合刑法第五四条第一項前段にいわゆる想像的競合の観念を容れる余地はない。
- 全文