昭和34(ネ)484

滞納処分による剰余金決定に対する変更請求事件

昭和35年1月26日

東京高等裁判所 第一〇民事部

第13巻1号34頁

一、　合資会社の納税義務につき無限責任社員が納税人となる場合と納期限の告知の要否 二、　利子税および延滞加算税に旧国税徴収法(昭和三四年法律第一四七号による改正前のもの)第三条を適用する場合と納期限 三、　国税優先の諸規定の合憲性

一、　納税人たる合資会社に対する納期限の通知は、同時に無限責任社員たる納税人に対する納期限の通知となる。 二、　利子税または延滞加算税は、本税の納付の遅延により法律上自動的に発生する附帯税であつて、これのみについての納期とか期限とかの観念を容れる余地なく、その納期限は始めから本税と同一と見るべきである。 三、　国税徴収法第三条第二九条も含めて国税優先の諸規定は、私人の財産権を侵害する憲法違反の規定ということはできない。

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