裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
高等裁判所
- 事件番号
昭和27(う)1683
- 事件名
横領被告事件
- 裁判年月日
昭和29年2月15日
- 裁判所名・部
東京高等裁判所 第二刑事部
- 結果
破棄自判
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第7巻2号133頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一、 予備的訴因の追加の書面を公判廷において朗読しない違法と判決に影響の有無 二、 横領の訴因と背任の追加された予備的訴因との間に公訴事実の同一性ありと認めた事例
- 裁判要旨
一、 検察官が公判廷において判決が有罪の認定をした予備的訴因の追加の書面を朗読しなかつたことは違法ではあるが、右書面の謄本が被告人及び弁護人にそれぞれ送達され、かつ、その内容が同公判廷において裁判官から訴訟関係人に告知されたような場合には、被告人の防禦権に何ら実質的な不利益をおよぼしたものとはいえないから、判決に影響をおよぼすものとは認められない。 二、 「被告人が甲からその所有の土地を担保に金融斡旋の依頼を受けその関係書類を預かり、某日右土地を担保として乙から右関係書類を使用して現金八万五千円を借り受けたが、右金員を甲に交付せず着服横領した」という横領の訴因と「被告人は甲からその所有の土地を担保として丙無尽株式会社から金五〇万円を内金一五万円位は諸費用及び被告人の報酬に充て得る約定で借入方の依頼を受けて右土地の関係書類を預つたが、右約定を誠実に履行すべき任務に背いて自己の利益を図る目的で某日頃乙から右書類を使用して右土地を担保として一ケ月の期限で金一〇万円を借り受ける契約をして現金八万円を受け取り、これを自己の用途に費消して甲に対してその数ケ月後に、右土地の所有権を失わしめて損害を加えた」という背任の予備的訴因とは、公訴事実の同一性がある。
- 全文