裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
高等裁判所
- 事件番号
昭和40(う)1206
- 事件名
業務上過失致死被告事件
- 裁判年月日
昭和42年7月27日
- 裁判所名・部
大阪高等裁判所 第四刑事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第20巻4号486頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
山の中腹を切り広げゴルフコースを造成する場合における土木業者の注意義務
- 裁判要旨
土木業者が、ふもとに人家のある山の中腹を切り広げゴルフコースを造成するため、山すそにコンクリート擁壁、その上に石積擁壁を築造し、それに接続して盛土をして法長約二〇メートルもある斜面を形成する場合には、現地の状況に適応するように特段の注意を払い、斜面の勾配をできるだけゆるやかにするほかに、降雨時における表流水の影響及び浸透水の擁壁に及ぼす水圧並びに土圧を計算し、これに耐えうるように、石積擁壁を堅固にし、その背後に十分な裏込栗石を投入して透水層を設け、多数の排水孔によつて排水措置を講ずる設計をし、その施工にあたつては、設計どおりの工事を忠実に履行し、もつて擁壁倒壊による危険の発生を防止すべき業務上の注意義務がある。
- 全文