裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
高等裁判所
- 事件番号
昭和37(ネ)1144
- 事件名
約束手形金請求事件
- 裁判年月日
昭和39年5月29日
- 裁判所名・部
大阪高等裁判所 第六民事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第17巻3号223頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
民法第七一五条の使用者責任を被用者の担当職務権限外の行為についても肯定した事例
- 裁判要旨
使用者の会計係として手形作成準備事務を担当していた被用者が、その事務担当を免ぜられ、他の会計事務を扱うこととなつた後に、従前の事務担当期間中から行なつていた行為の継続として、使用者名義の偽造手形を振出した場合において、右の手形振出が事業の機構、事務分配の関係上、その被用者の担当事務と相当の関連性を持ち、かつ、権限外にこれを行なうことが容易である客観的状況の下に置かれていた場合には、右の被用者の偽造手形振出については、使用者をして民法第七一五条に基づく責任を負担せしむべきである。