裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
高等裁判所
- 事件番号
昭和27(ネ)651
- 事件名
家屋明渡請求事件
- 裁判年月日
昭和29年11月8日
- 裁判所名・部
大阪高等裁判所 第三民事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第7巻11号936頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
貸貸借の解除による終了を原因として家屋明渡請求訴訟の係属中右解除以後に属する賃料の支払を催告しあわせてその不履行を条件とする賃貸借解除の意思を表示しこれを予備的請求原因とすることは権利の濫用か
- 裁判要旨
家屋の賃貸借が解除によつてすでに終了したとして、賃貸人から家屋明渡の請求訴訟を提起された賃借人が、右賃貸借解除の効力を争い、家屋の明渡を拒む以上、賃貸人が成否未定の右訴訟を取り下げずにこれを維持しながら、訴訟外において、仮になお貸貸借は存続するものとし、これを前提として右解除以後に属する賃料の支払を催告し、あわせて催告期間にその支払がないことを条件とする賃貸借解除の意思表示をなし、貸借人が右催告に応じなかつた場合、これを予備的請求原因として主張し、家屋の明渡を求めることは、信義則に反するものではなく、権利の濫用にはあたらない。
- 全文