裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
高等裁判所
- 事件番号
昭和29(う)1493
- 事件名
たばこ専売法違反外国為替及び外国貿易管理法違反被告事件
- 裁判年月日
昭和29年9月30日
- 裁判所名・部
福岡高等裁判所 第二刑事部
- 結果
破棄自判
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第7巻9号1481頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一、 米国軍票不寄託者の処罰と昭和二七年政令第一二七号第四条適用の要否 二、 米国軍票不寄託罪と軍票の取得時期を判示することを要しない一事例
- 裁判要旨
一、 合衆国軍隊等以外の者の収受しまたは所持する米国軍票の日本銀行への不寄託の事実が、対外支払手段の集中に関する義務違反の罪として、外国為替及び外国貿易管理法第七〇条第二二号の罰則規定に該当することを示すためには、同法第二一条の外同条の規定の内容を補充する昭和二七年政令第一二七号第四条をも適用しなければならない。 二、 合衆国軍隊等以外の者が収受しまたは所持するに至つた米国軍票の所持を自ら喪つて故意に同軍票を寄託不能の状態に陥れた場合において、同軍票の日本銀行への不寄託による対外支払手段の集中に関する義務違反の罪を判示するには、必ずしも右軍票を収受しまたは所持するに至つた時期を明示しなくとも、所持していた米国軍票を故意に寄託不能の状態に陥れ、その間これを保有して遂にその寄託義務を履行しなかつた趣旨の事実を具体的に判示すれば足りる。
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