裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
高等裁判所
- 事件番号
昭和27(う)2926
- 事件名
強盗教唆銃砲刀剣類等所持取締令違反被告事件
- 裁判年月日
昭和28年1月12日
- 裁判所名・部
福岡高等裁判所 第一刑事部
- 結果
破棄自判
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第6巻1号1頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
強盗の予備罪のみが成立し共同正犯の成立しない場合
- 裁判要旨
数人が強盗を共謀し強盗の予備をした後、そのうちの一人が該犯行から離脱するため現場を立ち去つた場合、たとえその者が他の共謀者に対し犯行を阻止せずまた該犯行から離脱する旨明示的に表意しなくても、他の共謀者において、右離脱者の離脱の事実を意識して残余の共謀者のみで犯行を遂行することを謀つた上該犯行に出たときは、残余の共謀者は離脱者の離脱すべき黙示の表意を受領したものと認めるのが相当であるから、かかる場合、右離脱者は当初の共謀による強盗の予備の責任を負うに止まり、その後の強盗につき共同正犯の責任を負うべきものではない。
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