裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
高等裁判所
- 事件番号
昭和26(う)1703
- 事件名
法人税法違反被告事件
- 裁判年月日
昭和26年11月6日
- 裁判所名・部
福岡高等裁判所 第四刑事部
- 結果
棄却
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第4巻10号1318頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一、 法人税法第四八条の逋脱犯の成立時期 二、 脱税の目的をもつて不正簿記その他経理面における不正操作をしこれを根拠として虚偽の確定申告をした場合判決に右不正操作差した時期を明示することの要否
- 裁判要旨
一、 法人税法弟四八条の逋脱犯は虚偽の確定申告と納期の到来という二事実の合致によつてただちに成立するとともに、右合致なくしては成立しない。納期前に虚偽の確定申告がなされた場合には、納期の到来を待つて、納期経過後に虚偽の確定申告がなされた場合には、右申告と同時に、該犯罪は成立する。 二、 脱税の目的をもつて先づ不正簿記その他経理面における不正操作をなし、これを根拠として虚偽の確定申告をした場合には右不正操作は最終の目的であり対外行為である確定申告の対内的準備行為に過ぎず、該申告と合して一連の不正行為を構成するものに過ぎないから、判決には最後の虚偽の確定申告の時期を記載すれば足り、一々これに先行する右不正操作の時期を明示するを要しない。
- 全文