裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
高等裁判所
- 事件番号
昭和39(う)14
- 事件名
中型かつお・まぐろ漁業取締規則違反被告事件
- 裁判年月日
昭和40年5月10日
- 裁判所名・部
仙台高等裁判所 第一刑事部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第18巻3号168頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
公訴事実の同一性が認められない一事例
- 裁判要旨
「被告人は汽船第六欣栄丸(四九・五四トン)を所有し漁業を営むものであるが、甲と共謀のうえ農林大臣の許可を受けないで、昭和三七年九月一四日から同年一〇月一日までの間、右甲が漁撈長として同船に乗り組み漁夫を指揮し本邦東方海上において延縄を使用し、まぐろ類約八トン水揚金一九〇万円相当を採捕し、もつて中型かつお・まぐろ漁業を営んだものである」との被告人みずからが個人経営者として指定漁業の許可及び取締り等に関する農林省令附則二条一六条による中型かつお・まぐろ漁業取締規則二条に違反したという公訴事実と、たとえ同一人であつても「被告人が乙株式会社という法人の代表者として、右会社の業務に関して右の違反行為をした」場合とでは、その行為の効果の帰属する主体を異にするし、没収、追徴等の附帯の処分にも影響するのであるから、両者は基本たる事実関係を異にし、その間に公訴事実の同一性を認めることはできない。
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