裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
高等裁判所
- 事件番号
昭和45(秩ほ)1
- 事件名
法廷等の秩序維持に関する法律による制裁決定に対する抗告申立事件
- 裁判年月日
昭和45年3月29日
- 裁判所名・部
札幌高等裁判所 第三部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第23巻2号277頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一、 法廷等の秩序維持に関する法律による制裁と証拠調または事実調査の要否 二、 本人の署名のない書面によつてした法廷等の秩序維持に関する規則一三条二項の代理人選任の効力 三、 抗告状記載の複数の抗告人の氏名と監置の制裁を受けた複数の氏名不詳者との対応関係等が明らかでない場合の抗告の適否
- 裁判要旨
一、 裁判所の面前で行なわれた明白な行為に対し、これを直接現認した裁判所が制裁を科する場合には、裁判所は、その自ら現認したところに基づいて裁判すれば足り、それ以上証拠調または事実調査の義務を負うものではない。 二、 法廷等の秩序維持に関する規則一三条二項の代理人選任届には原則として本人の署名を必要とし、氏名を記載することができない合理的な理由がないのに、本人を「三十九号監置1号」と表示してその氏名を記載していない選任届によつてした代理人の選任は無効である。 三、 抗告状には複数の抗告人の氏名の記載があるが、監置の制裁を受けた者はいずれも氏名不詳者であつて、右複数の抗告人と被監置者との対応関係が明らかでない場合には、抗告は不適法である。
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