裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
高等裁判所
- 事件番号
昭和26(ネ)93
- 事件名
建築用材引渡並びに損害賠償請求事件
- 裁判年月日
昭和28年1月30日
- 裁判所名・部
広島高等裁判所 松江支部
- 結果
棄却
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第6巻2号58頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一、 民訴第五六六条第二項にいう「差押ヲ明白ニスルトキ」の意義 二、 差押を明白にする方法の一事例
- 裁判要旨
一、 民訴第五六六条第二項に、差押の効力を生ずる条件として「差押ヲ明白ニスルトキ」とあるのは、ただ差押の事実を確保するだけでなく、一般取引の安全を保護し第三者が不測の損害を被らないことを目的としたものであることは明らかであるから、その差押の表示は何人にも見易い箇所にまた何人が見てもその物が差押物であることを知るに足る方法でなければその差押は要件を欠き無効である、ということを意味する。 二、 山積された木材に対し差押を明白にするには、少くともその木材の山に対し、縄張リその他の方法を施してそれが一括されていることを示した上、その諸所に公示書を貼るかまたは相当の大きさの立札をして第三者において一見してその木材の山が一括して差押の対象となつていることを認識し得るようにすることを要し、情を知らぬ第三者において差押物件であることを知り得ぬ程度の方法を施しても差押の要件を充足したものとはいえない。
- 全文