裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
高等裁判所
- 事件番号
昭和25(ラ)10
- 事件名
執行方法に対する異議却下決定に対する抗告事件
- 裁判年月日
昭和27年6月26日
- 裁判所名・部
札幌高等裁判所
- 結果
棄却
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第5巻6号250頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一、 執行方法に対する異議事件における執行吏審尋の適否 二、 訴訟手続違背と原決定取決の要否
- 裁判要旨
一、 裁判所の職権による証拠調は原則として許されないところであるから、口頭弁論をなさない場合においては、第一審裁判所は民訴第一二五条第二項によりただ当事者を審尋することができるだけであつて、当事者以外の者を職権をもつて審尋することは違法であり、また執行吏は、執行方法に関する異議事件の当事者に該当しないから当事者として審尋することも違法である。 二、 訴訟手続の違背は、決定の成立手続そのものが法律に違背した場合を除いては、常に原決定を取り消さなければならないものではなく、ただ訴訟手続の違背が重大かつ広範囲に亘つて存し、第一審の審理を抗告審における審判の基礎として採用できず、殆んど第一審がなかつたに等しいと認められる場合にかぎり、第一審に事件を差し戻す前提としてのみ原決定を取リ消すベく、その他の場合にあつては、抗告審においては、違背した手続をやり直しまたは除去して自判すればよく、原決定の結論を相当とすれば抗告を棄却すベきである。
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