裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
高等裁判所
- 事件番号
昭和46(ネ)66
- 事件名
抹消登記手続請求事件
- 裁判年月日
昭和47年8月25日
- 裁判所名・部
福岡高等裁判所 那覇支部
- 結果
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第25巻4号327頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
処分清算型の停止条件付代物弁済契約を締結した債権者による目的不動産の処分と債務者の取戻権喪失の時期
- 裁判要旨
貸金債権担保のため債務者所有の不動産につき停止条件付代物弁済契約が締結され、条件付所有権移転の仮登記が経由されたが、弁済期に債務が履行されなかつたため債権者が右仮登記の本登記を経由した場合において、その後、債権者と債務者との間に、債権者は一定の期日まで弁済期を猶予し、債務者において右期日までに債務を弁済すれば右不動産を取り戻しうるが、右期日を徒過したときは債権者においてこれを他に売却し、その代金から債務の弁済を受ける旨の起訴前の和解が成立したところ、債務者が右期日までに債務を弁済しなかつたため、債権者において和解の趣旨に従い右不動産を第三者に売却し、違約手付として代金の六分の一に相当する金員を受領したときは、右買主たる第三者においていまだ所有権移転登記を経由することがなくても、もはや債務者が債務の弁済をして目的不動産の取戻しをはかることは許されなくなつたものと解するのが相当である。
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