裁判例結果詳細

事件番号

平成20(あ)124

事件名

傷害被告事件

裁判年月日

平成20年6月25日

法廷名

最高裁判所第一小法廷

裁判種別

決定

結果

棄却

判例集等巻・号・頁

刑集 第62巻6号1859頁

原審裁判所名

東京高等裁判所

原審事件番号

平成19(う)2215

原審裁判年月日

平成19年12月25日

判示事項

正当防衛に当たる暴行及びこれと時間的,場所的に連続して行われた暴行について,両暴行を全体的に考察して1個の過剰防衛の成立を認めることはできないとされた事例

裁判要旨

相手方の急迫不正の侵害に対し,正当防衛に当たる暴行(以下「第1暴行」という。)を加えて同人を転倒させた被告人が,これと時間的,場所的に連続して暴行(以下「第2暴行」という。)を加えた場合において,相手方が更なる侵害行為に出る可能性のないことを認識した上,防衛の意思ではなく,専ら攻撃の意思に基づき相当に激しい態様の第2暴行を加えたなどの本件事実関係の下では,第1暴行と第2暴行の間には断絶があって,急迫不正の侵害に対して反撃を継続するうちに,その反撃が量的に過剰になったものとは認められず,両暴行を全体的に考察して1個の過剰防衛の成立を認めるのは相当ではない。

参照法条

刑法36条

全文

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