裁判例結果詳細

事件番号

昭和31(あ)314

事件名

暴力行為等処罰ニ関スル法律違反

裁判年月日

昭和33年4月22日

法廷名

最高裁判所第三小法廷

裁判種別

判決

結果

棄却

判例集等巻・号・頁

刑集 第12巻6号1118頁

原審裁判所名

東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和30年11月11日

判示事項

一 暴力行為等処罰に関する法律第一条第一項(脅迫)にあたる事例 二 脅迫と憲法第二一条

裁判要旨

一 日本共産党員である被告人等が、町長選挙に際し、候補者(A)が前日居宅に火焔瓶投擲を受けて畏怖しつつあるのに乗じ、共同して同人を非難脅迫するビラを町内に撒布し同人を選挙において不利に陥れるとともに同人に右ビラを閲覧させてこれを脅迫すべきことを共謀し翌七月一二日共同して同町内で多人数に対し「天誅遂に下る。天人共に許さざる売国奴Aに町民の怒り爆発」と題し、「七月一一日おさえにおさえた町民の怒りは爆発した、過去四年間横暴の限りをつくし、町民の苦しみの上に私腹を肥した現町長Aの自宅は英雄的な町民により襲撃された、これはAをとりまく売国奴共へ愛国的町民が叩きつけたたたかいの宣言である。彼ら売国奴共が自己の行為を反省してくいあらためぬ限り、追撃の手は更にのびるであろう」との文言の記録があるガリ版ビラ約四〇〇枚を頒布して同人に多数第三者を通じ、うち約三〇枚を閲読させた所為は暴力行為等処罰に関する法律第一条第一項に該当する 二 脅迫は、公共の福祉を害し憲法の保障する言論、表現の自由の限界を逸脱する

参照法条

暴力行為等処罰ニ関スル法律1条1項,刑法222条,憲法21条

全文

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