裁判例結果詳細

事件番号

昭和32(あ)1531

事件名

建造物侵入、建造物損壊等暴力行為等処罰ニ関スル法律違反

裁判年月日

昭和33年3月6日

法廷名

最高裁判所第一小法廷

裁判種別

判決

結果

棄却

判例集等巻・号・頁

刑集 第12巻3号400頁

原審裁判所名

大阪高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和32年3月29日

判示事項

一 被告人の検察官に対する供述調書が刑訴法第三二二条第一項および第三二一条第一項第二号の書面として取調請求がなされたものと認められる事例 二 証拠調に関するかしが治癒されたと認められる事例

裁判要旨

一 共犯者たる共同被告人が数名あつて、いずれも、公判で、公訴事実を全面的に否認している場合、検察官が証拠として同被告人等の検察官に対する供述調書を一括して取調請求をしたときは、特段の事情がない限り、同供述調書は、刑訴第三二二条第一項および第三二一条第一項第二号により、当該被告人に対する関係のみならず、相被告人等に対する関係においても、また、その取調の請求があつたものと解するのが相当である。 二 共犯者たる共同被告人が数名あつて、いずれも、公判で、公訴事実を全面的に否認している場合、検察官が証拠として同被告人等の検察官に対する供述調書を一括して取調請求をしたときは、特段の事情がない限り、同供述調書は、刑訴第三二二条第一項および第三二一条第一項第二号により、当該被告人に対する関係のみならず、相被告人等に対する関係においても、また、その取調の請求があつたものと解するのが相当である、この場合、同供述調書の証拠調前に各被告人に対し相被告人等を尋問する機会を与えなかつたかしがあつたとしても、裁判所が右供述調書を録取した検察事務官を証人として取調べ、検察官に対し同調書の提示を命じ、その証拠調をした後に、各被告人に詳細に質問し、また各被告人をして相被告人等に対する尋問をさせているときは、前示かしは既に治癒されたものと解するのが相当である。

参照法条

刑訴法298条1項,刑訴法322条1項,刑訴法321条1項2号,刑訴法291条2項,刑訴法311条3項,刑訴規則189条,刑訴規則192条,憲法37条2項

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