裁判例結果詳細

事件番号

昭和35(あ)2643

事件名

公職選挙法違反

裁判年月日

昭和36年5月26日

法廷名

最高裁判所第二小法廷

裁判種別

判決

結果

その他

判例集等巻・号・頁

刑集 第15巻5号871頁

原審裁判所名

仙台高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和35年11月8日

判示事項

一 公職選挙法第二二一条第一項第一号の「供与の申込罪」 二 立候補届出前に戸別訪問をなし、その際金品等の供与又は供与の申込をなした所為に対する適条。

裁判要旨

一 公職選挙法第二二一条第一項第一号の供与申込罪は、同号所定の目的をもつて相手方に対し、金品等を供与する意思を表示し、該意思が相手方に到着することにより成立するものであつて、右供与の意思表示は明示たることを要せず、その意思あるものと認められる金品等提供の方法でこれをなすことを妨けず、又右意思表示の到達とは、相手方自信が直接これを受けて了知する場合は勿論、相手方において了知し得べき客観的状態に置かれたときもこれに包含されるものと解すべきである。 二 立候補届出前に個別訪問をなし、その際金品等の供与又は供与の申込をなしたときは、戸別訪問と事前運動並びに供与又は供与の申込は一個の行為にして数個の罪名に触れる場合であり、右戸別訪問は包括一罪であるから、結局刑法第五四条第一項前段、第一〇条により全部一罪として最も重い供与又は供与の申込罪の刑に従い処断すべきである。

参照法条

公職選挙法221条1項1号,公職選挙法129条,公職選挙法138条,公職選挙法239条,刑法54条,刑法10条

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