裁判例結果詳細

事件番号

昭和36(あ)1234

事件名

公職選挙法違反

裁判年月日

昭和36年10月31日

法廷名

最高裁判所第三小法廷

裁判種別

判決

結果

棄却

判例集等巻・号・頁

刑集 第15巻9号1629頁

原審裁判所名

福岡高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和36年4月21日

判示事項

一 公職選挙法第二二五条第三号の趣旨 二 公職選挙法第二二五条第三号にあたる事例

裁判要旨

一 公職選挙法第二二五条第三号の立法趣旨は、同条同号にいわゆる「特殊の利害関係」を利用することにより選挙の自由が妨害されることを防止するにあるのであつて、該特殊利害関係はこれを利用する者と威迫される者との間に直接存するものでなければならないと限定する理由なく、また利用する者が威迫の内容を実現する権能を有する者でなければならないと限定する理由もない。要は、いわゆる「特殊利害関係」に対して何らかの影響力を与えうる者が該特殊利害関係を利用して威迫することにより、相手方に不安困惑の念を生ぜしめその結果選挙の自由が妨害されることにある。 二 地区労働組合協議会の長が、特定の選挙に際し、傘下の労働組合、職員組合の構成員と当該選挙の選挙人である商店経営者らとの間に存在するチケツト販売制度、組合指定による協力関係を利用し、右商店経営者らに対し、さきに同経営者らの属する団体によつてなされた特定候補者支持の決定を改めなければ、右販売制度を拒否し、右協力関係を停止する旨予告する所為は、公職選挙法第二二五条第三号所定の犯罪を構成する。

参照法条

公職選挙法225条3号

全文

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