裁判例結果詳細

事件番号

昭和26(あ)1897

事件名

関税法違反

裁判年月日

昭和32年11月27日

法廷名

最高裁判所大法廷

裁判種別

判決

結果

破棄差戻

判例集等巻・号・頁

刑集 第11巻12号3132頁

原審裁判所名

東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和26年4月11日

判示事項

一 控訴審において主張判断のない事項を上告理由とすることの適否。 二 旧関税法第八三条第一項の法意と憲法第二九条。

裁判要旨

一 所論は原審において主張判断を経ない事項であるから、上告適法の理由とならない。 二 (所論の要旨)原判決の支持する第一審判決によれば「関税法第八三条第一項により主文第二項記載の物件を没収する」と摘示しており、右物件中にはAが包含せられている。これによつてこれを見れば、右法条中犯人の占有に係るものとして、右船舶を没収したものと解せられる、若し本件船舶が同法条にあたるものとせば、同法条は憲法第一三条、第二九条に違反し無効なりといわざるを得ない。蓋し右Aは、B株式会社の所有品であつて、訴外甲等が賃借し、更に同人等より被告人等が転借占有していたもので、被告人等において密輸入に使用するの企図を以て占有していたとしても、所有者たるB株式会社はかかる企図につきては、何等知ることなきは勿論何等関知せざりしものである。単に賃貸借契約せるのみで、その転借人の行為により、船舶が没収せらるるとせば、会社は何等の故意過失なくして没収されることとなるからである。 三 旧関税法第八三条第一項(昭和二三年法律第一〇七号により改正された明治三二年法律第六一号)は、犯人以外の第三者の所有に属する同条所定の貨物または船舶でも、それが犯人の占有に係るものであれば、右所有者の善意、悪意に関係なく、すべて無条件に没収すべき旨を定めたものではなく、右所有者たる第三者が貨物について同条所定の犯罪行為が行われることまたは船舶が同条所定の犯罪行為の用に供せられることをあらかじめ知つており、その犯罪が行われた時から引きつづき右貨物または船舶を所有していた場合にその貨物または船舶を没収できる趣旨に解すべきであつて、憲法第二九条に違反しない。

参照法条

旧関税法(明治32年法律61号−昭和23年法律107号により改正されたもの)83条,旧関税法(明治32年法律61号−昭和23年法律107号により改正されたもの)76条,旧関税法(明治32年法律61号−昭和23年法律107号により改正のもの)83条1項,関税法(昭和29年法律61号)118条,関税法(昭和29年法律61号)118条1項,憲法13条,憲法29条,刑訴法405条,刑訴法414条,刑訴法392条

全文

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添付文書1

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