裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
最高裁判所
- 事件番号
昭和29(あ)2122
- 事件名
昭和二五年政令第三二五号違反
- 裁判年月日
昭和31年1月25日
- 法廷名
最高裁判所大法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
その他
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第10巻1号105頁
- 原審裁判所名
福岡高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和29年4月3日
- 判示事項
刑の廃止を理由に免訴を言渡した第一審判決に対し、控訴判決が無罪を言渡した事件において、上告審が刑の廃止ありとしたときの上告審の措置
- 裁判要旨
一 犯罪後の法令により刑の廃止があつたとして免訴を言渡した第一審判決に対し、検察官及び被告人の控訴をに基き、第二審判決が右刑の廃止なしとした上無罪の言渡しをした事件において、上告裁判所が右刑の廃止ありとするときは、第二審判決を破棄し免訴の言渡をなすべきである。 二 平和条約発効前に犯した昭和二五年政令第三二五号違反の罪に対する刑罰は平和条約発効後といえども、廃止されたものといえない。 三 本件上告審では、本件が有罪であるか無罪であるかを決定するのが先決問題であつて、無罪であるならば、実体裁判である免訴判決をなすべきではなく、無罪を言渡さなければならない。しかるに、多数説が、訴訟経過を精査することなく、且つ、判断を示すことなく、漫然原判決を違法であるとしてこれを破棄し被告人を免訴するのには賛同できない。
- 参照法条
刑訴法337条2号,刑訴法336条,裁判所法11条
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