裁判例結果詳細
裁判例結果詳細
最高裁判所
- 事件番号
昭和31(あ)3848
- 事件名
窃盗、詐欺、業務上横領
- 裁判年月日
昭和32年6月19日
- 法廷名
最高裁判所大法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第11巻6号1673頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和31年9月29日
- 判示事項
控訴審が被告人から国選弁護人選任の請求があつたのに、その選任を遅延し控訴趣意書差出最終日経過後に国選弁護人を選任した措置が刑訴法第三六条、憲法第三七条第三項後段違反とならない事例
- 裁判要旨
控訴審が被告人から貧困を理由に国選弁護人選任の請求があつたのにその選任を遅延し、控訴趣意書差出最終日を経過した後に至り国選弁護人を選任した場合において、改めて同弁護人に対し控訴趣意書を提出する機会を与える措置をとらなかつたとしても、同弁護人において自ら控訴趣意書を提出するため右最終日の変更方その他格別の請求をすることなく公判期日に臨み、異議を止めず被告人提出の控訴趣意書に基いて弁論をなし、そのまま結審となつたときは、右控訴審の措置を以つて、直ちに刑訴第三六条に違反し、憲法第三七条第三項後段により保障された被告人の権利の行使を妨げたということはできない。
- 参照法条
憲法37条,刑訴法36条,刑訴規則236条,刑訴規則238条