裁判例結果詳細

事件番号

昭和35(あ)45

事件名

職業安定法違反、労働基準法違反

裁判年月日

昭和35年4月26日

法廷名

最高裁判所第三小法廷

裁判種別

決定

結果

棄却

判例集等巻・号・頁

刑集 第14巻6号768頁

原審裁判所名

名古屋高等裁判所 金沢支部

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和34年12月17日

判示事項

一 職務安定法第五条にいわゆる「雇傭関係」の意義 二 同法第三二条第一項にいわゆる「職業紹介」の意義 三 労働基準法第六条にいわゆる「他人の就業に介入し」の意義

裁判要旨

一 職業安定法第五条にいわゆる「雇傭関係」とは、必ずしも厳格に民法第六二三条の意義に解すべきものではなく、広く社会通念上被用者が有形無形の経済的利益を得て一定の条件のもとに使用者に対し肉体的精神的労務を提供する関係にあれば足る。 二 同法第三二条第一項にいわゆる「職業紹介」とは同法第五条所定のとおり雇傭関係の成立をあつ旋することであつて、即ち媒介または周旋をなす等その雇傭関係について何らかの因果関係を有する関与をなせば足り、必ずしも雇傭契約の成立を必要とするものではない。 三 労働基準法第六条にいわゆる「他人の就業に介入し」とは、同法第八条の労働関係の開始存続等について、媒介または周旋をなす等その労働関係について何らかの因果関係を有する関与をなす場合をいうものであつて、必ずしも雇傭契約が成立する場合に関与することに限るべきでない。

参照法条

職業安定法5条,職業安定法32条1項,職業安定法64条1号,労働基準法6条,労働基準法8条,労働基準法118条1項

全文

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