裁判例結果詳細

事件番号

昭和27(あ)3013

事件名

窃盗

裁判年月日

昭和27年10月7日

法廷名

最高裁判所第三小法廷

裁判種別

判決

結果

棄却

判例集等巻・号・頁

刑集 第6巻9号1109頁

原審裁判所名

福岡高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和27年5月7日

判示事項

控訴審における刑訴第二七三条第三項違背が刑訴第四一一条に該当しないものと認められる一事例

裁判要旨

控訴審において第一回公判期日の通知が被告人の私選弁護人に対して為されていなくても、被告人が控訴審で初め弁護人を私選しない旨回答しながら、被告人のために弁護人が国選せられ、被告人および国選弁護人の双方から控訴趣意書の提出があり、国選弁護人に右公判期日の通知がなされた後(但し、被告人に対しては未だ同公判期日の召喚場が送達されない以前)になつて、あらたに弁護人を私選したものであり、同公判期日にはさきに私選弁護人の選任によつて一たん解任された国選弁護人が再任せられたが、同期日に出頭した被告人はこれに対し何ら異議の申立もせず、また同弁護人は同公判で被告人および国選弁護人の控訴趣意書は勿論、弁護人の選任届と同時に提出せられた前記私選弁護人の控訴趣意書に基ずいて弁論しており、原判決もまたこの三者について適確な判断を与えており、さらに判決言渡期日たる第二回公判期日は右私選弁護人にも適法に通知せられているのに、同弁護人よりは弁論再開の申請等の申立もなく、原判決が、同弁護人出頭の上同公判で言い渡されている場合には、前記のような刑訴第二七三第三項違背は未だもつて原判決破棄の理由とするにたらないものというべきである。

参照法条

刑訴法404条,刑訴法273条,刑訴法388条,刑訴法389条,刑訴法392条1項,刑訴法411条1号

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