裁判例結果詳細

事件番号

昭和25(れ)1496

事件名

業務上横領

裁判年月日

昭和26年1月25日

法廷名

最高裁判所第一小法廷

裁判種別

判決

結果

破棄差戻

判例集等巻・号・頁

刑集 第5巻1号89頁

原審裁判所名

名古屋高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

昭和24年12月27日

判示事項

その裁判所の事件を審判する権限のない裁判官がその裁判所を構成してした公判手続は、無効であつてその公判調書を事実認定の資料とすることは違法である。旧刑訴第一二条には「訴訟手統は管轄違ひの理由に因り其の効力を失はす」と規定されているのであるがこの規定は本来裁判権を有する裁判所間に事件を分配することを目的とする事物及び土地の管轄に関する規定の違背があつても、唯それだけの事由では訴訟手続を無効たらしめるものでないこと明らかにしたに過ぎないものであつて管轄権ある裁判所を構成する裁判官その人がその裁判所に繋属する事件を審判する権限のなかつたような場合にまで拡張解釈して準用すべきものではないのである

裁判要旨

簡易裁判所判事が判事として地裁に係属する事件を審理した場合、その公判手続は無効であつて、その公判調書を証拠に採ることはできない。

参照法条

裁判所法33條,裁判所法47條,旧刑訴法12條,旧刑訴法60條1項2項1號2號,旧刑訴法409

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